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僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうへいさふぜんしょう) | 加古川中央市民病院
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DISEASE

僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうへいさふぜんしょう)

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僧帽弁閉鎖不全症について

左心室と左心房の間にある僧帽弁という弁があり、左心室が大動脈に血液を送り出そうとする時にはしっかり閉じて血液が左心房に逆流しないようになっています。僧帽弁閉鎖不全症とは、なんらかの原因によって僧帽弁がうまく閉じなくなり、血液が左心室から左心房に逆流してしまう弁膜症です。左心室は、逆流した血液分、余分な拍出をしないと全身に血液が送り込めず、負担がかかり、放置しておくと、心不全に至る可能性があります。
心不全を有している患者さんの5人に1人は持っていると言われている一番多い弁膜症です。

正常な僧帽弁

一次性僧帽弁閉鎖不全症
(腱索断裂など)

二次性僧帽弁閉鎖不全症
(心像の拡大に伴う弁輪拡大)

画像提供:アボットメディカルジャパン合同会社

症状

逆流が軽度から中等度の場合は、ほとんど自覚症状を感じることはありません。健診での心雑音などで分かることが多く、高度になってきますと、歩いたり階段をのぼったりした時に、動悸・息切れなどの症状を自覚したりします。足の浮腫みがひどくなってから判明することもあります。重症化すると肺に血液がうっ滞し、肺水腫の状態になり、呼吸困難を起こし命にかかわることもあります。

検査

まずは問診、聴診で心雑音をききますが、正確な診断のために胸部レントゲン、心電図検査、心臓超音波検査を行います。弁膜症が疑われた場合は、精密検査(カテーテル検査、運動負荷検査)などを行い、適切な治療法や手術の時期を判断していきます。

問診

検査方法

僧帽弁閉鎖不全症のエコー検査

胸部レントゲン検査

心電図検査

心臓超音波検査

カテーテル検査

負荷心電図検査

治療方法

薬による治療

薬物治療と定期的な心エコー検査を行います。弁そのものを治すわけではなく、薬により心臓の負担を軽減し、心不全が起こらないようにします。弁膜症が進行し、症状が強くなったり心不全症状が出現したり、心臓の機能が低下しつつある場合には、手術による治療が必要になります。

手術による治療

僧帽弁閉鎖不全症に対する手術は、逆流の原因や外科手術のリスクによって異なります。
一次性の場合は、逆流した僧帽弁をきれいに整え、形成しなおしする外科手術が第一選択となります。患者さんにとって弁置換術よりも自己弁の機能を温存する弁形成術の方が、術後生活の質は優れており、可能な限り弁形成術を行っています。患者さんの病状にあわせて手術方法を提案しています。

外科的手術

僧帽弁形成術

患者さんご自身の弁を温存し、弁を切ったり縫合したり、人工腱索を作成する事によって逆流を治す手技です。形成術で治療できれば、人工弁に関係する合併症の心配がないため患者さんにとって大きなメリットとなります。また、病態に応じて当院では右肋間小開胸で行うMICS手術をしており、小さな手術創で、患者さんの負担が少ない手術を目指しています。

人工弁輪

画像提供:エドワーズライフサイエンス(同)

僧帽弁置換術

弁置換術で使用する人工弁には機械弁と生体弁の2種類があります。選択については一応の基準はありますが、絶対的な基準ではありません。どの人工弁を使用するかは患者さんの年齢や状態を考慮し、ご希望を伺いながら決定させて頂いておりますので、安心してご相談ください。
人工弁:人工弁には機械弁と生体弁の2種類があります。

機械弁

機械弁

抗凝固:ワーファリン生涯内服
耐久性:長持ちする

画像提供:泉工医科工業株式会社

生体弁

生体弁

抗凝固:不要である事が多い
耐久性:約10~20年

画像提供:エドワーズライフサイエンス(同)

カテーテル手術(M-TEER)

カテーテルとは血管の中に挿入していく医療用の管のことで、柔らかく、ストローのように中空になっています。足の血管から心臓までカテーテルを挿入して、開胸や心臓を止めることなく治療ができるので、体への負担を軽減でき、術後の安静や入院期間が短縮できます。
ご高齢の方や、がん・ステロイド内服中・透析中の方などの重症な合併疾患のある方では、一次性の場合でもM-TEERが選択肢となります。

画像提供:アボットメディカルジャパン合同会社

スタッフ

循環器内科

専門分野

心臓カテーテル検査
インターベンション・運動負荷検査
循環器疾患全般

学会専門医・認定医

日本内科学会認定内科医・指導医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会認定専門医・指導医
日本経カテーテル心臓弁治療学会TAVR実施医
厚生労働省認定臨床研修指導医
神戸大学医学部臨床教授
医学博士

専門分野

循環器疾患全般 
カテーテルインターベンション

学会専門医・認定医

日本内科学会総合内科専門医・認定医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医
日本経カテーテル 心臓弁治療学会指導医
厚生労働省認定臨床研修指導医
医学博士 

専門分野

循環器疾患全般
カテーテルインターベンション

学会専門医・認定医

日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本内科学会認定内科医
日本循環器学会認定循環器専門医
経カテーテル的大動脈弁置換術関連学会協議会認定指導医
日本心血管インターベンション治療学会CVIT認定医
日本医師会認定産業医
厚生労働省認定臨床研修指導医
医学博士

専門分野

循環器疾患全般
心臓弁膜症

学会専門医・認定医

日本内科学会総合内科専門医
日本内科学会認定内科医・指導医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本心エコー図学会SHD認証医
厚生労働省認定臨床研修指導医 
医学博士

心臓血管外科

専門分野

心臓血管外科全般

学会専門医・認定医

日本外科学会外科専門医・指導医
心臓血管外科専門医認定機構心臓血管外科専門医
心臓血管外科専門医認定機構心臓血管外科修練指導医
日本脈管学会脈管専門医・指導医
胸部ステントグラフト実施医(VALIANT/ZenithTX2)
腹部ステントグラフト指導医(GoreExcluder/Zenith/Endurant/Powerlink)
下肢静脈瘤血管内治療実施管理委員会 下肢静脈瘤に対する血管内治療 指導医
日本不整脈心電学会「植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療」研修履修
医学博士

専門分野

心臓血管外科全般

学会専門医・認定医

日本外科学会外科専門医
心臓血管外科専門医認定機構心臓血管外科専門医
胸部ステントグラフト実施医
(GORE TAG/Relay Plus)
腹部ステントグラフト指導医
(Gore Excluder/Endurant/AFX)
厚生労働省認定臨床研修指導医
医学博士

専門分野

心臓血管外科全般
先天性心疾患

学会専門医・認定医

日本外科学会外科専門医
心臓血管外科専門医認定機構心臓血管外科専門医
厚生労働省認定臨床研修指導医