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難治性潰瘍治療について|形成外科|加古川中央市民病院

難治性潰瘍治療について / 形成外科

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難治性潰瘍治療についての特色

皮膚にできた「創傷」、いわゆる「キズ」は、通常であれば特殊な治療を要さずに治すことができますが、感染・血管障害・知覚障害といった異常な要因があるために、「キズ」が治らなくなった状態を「難治性潰瘍」と言います。
その原因には、外傷、糖尿病、放射線照射、動脈硬化症や静脈うっ滞といった末梢血管病変、膠原病(リウマチなど)などがあります。難治性潰瘍は単独の診療科では治療が難しく、さまざまな職種が関与する必要があります。

当院では、心臓血管外科・内科・整形外科・形成外科といった複数の診療科が協力すると共に、看護師・薬剤師・栄養士・作業療法士といったコメディカルも積極的に関与し、集学的な治療を行っています。

地域の医療機関の先生方および地域の患者さんへ

当院では2012年7月から形成外科が開設され、さまざまな診療科・職種が協力して、難治性潰瘍の治療にあたっております。具体的には、初めに形成外科を受診していただき、そこで必要な治療方針を立て、各科の専門的な治療を並行して進めています。
褥瘡対策チームと下肢難治性潰瘍チームとして活動しておりますが、その他にも治らない「キズ」でお困りの患者さんがおられましたら、まずは形成外科を受診してください。

スタッフ紹介

心臓血管外科循環器内科
大保英文 副院長角谷誠 主任科部長
澤田 隆弘 科部長
整形外科形成外科
西山隆之 主任科部長岩谷博篤 主任科部長

褥瘡対策チーム

褥瘡対策チームの紹介

褥瘡(じょくそう)とはいわゆる「床ずれ」のことを言います。当院の褥瘡対策チームは、医師(形成外科)・看護師(各病棟・手術室)・薬剤師・理学療法士・栄養士で構成し、入院患者さんが褥瘡を持っている場合や褥瘡が発生した場合に、褥瘡対策チームが介入して治療と予防を行っています。

褥瘡対策チームの活動

褥瘡回診として褥瘡を持った患者さんの診察を週に1回行っております。褥瘡回診の日以外で看護師が褥瘡を発見した場合は、その当日中に形成外科医師が診察に行ける体制をとっておりますので、早期発見・早期治療が可能です。また月に1回の褥瘡カンファレンスと勉強会を定期的に行っており、褥瘡の発生予防にも力を入れています。

下肢難治性潰瘍チーム

下肢難治性潰瘍、いわゆる「足の治らないキズ」は、キズの治療だけではなく、治らない原因に対する治療も並行して行っていかなければ治すことはできません。治らない原因についてはさまざまなものがありますが、代表的な3つについて紹介します。

動脈性

閉塞性動脈硬化症といわれ、虚血が原因となり、キズが治らない状態になっているものです。当院では血行再建に対して、心臓血管外科によるバイパス術と内科による血管内治療を選択することができ、それぞれの患者さんに最も適した血行再建方法を行っております。

静脈性

静脈の流れが悪くなり、静脈うっ滞が原因となり、キズが治らない状態になっているものです。静脈うっ滞に対しては、弾性包帯や弾性ストッキングでうっ滞を改善させながら、キズの治療を行います。また、静脈瘤が原因となっている場合には、静脈瘤の治療を行います。

その他(内分泌疾患など)

動脈性・静脈性以外の原因としては、糖尿病による神経障害が原因となっている場合が多く、当院では糖尿病専門医と協力し、血糖コントロールを行いながら治療を行っています。