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その他|外科/消化器外科|加古川中央市民病院

その他 / 外科/消化器外科

治療実績

各症例の治療方針については週1回外科、消化器内科、放射線診断・IVR科および手術室看護師も参加する合同カンファレンスで治療方針および手術術式を決定しています。また術後カンファレンスでは手術術式、術後経過、病理結果をふりかえることで治療のフィードバックを行っております。週1回の英文抄読会でup to date な知識の習得に努めるとともに、月1回病理医を交えたCPCを開催しております。

食道癌

他の消化器疾患と同様に消化器内科、放射線診断・IVR科との検討会で治療方針を決定しております。
リンパ節転移のない粘膜癌に対してはESDを行い、stage II, IIIの症例に対しては術前化学療法(NAC)の後、症例によっては胸腔鏡を併用した根治術を行っております。

胃癌

幽門側胃切除で対応できるM/L領域の早期癌に対して腹腔鏡下幽門側胃切除術,D1+β廓清を行い、通常の開腹手術と比較して遜色のない短期・長期成績を得ています。また、胃上部の早期癌に対しては縮小手術として噴門側胃切除、空腸間置による再建を積極的に行っています。
一方、予後不良と考えられる高度進行胃癌を対象として術前化学療法(NAC)を施行した後、大動脈周囲リンパ節郭清を含む拡大廓清手術を行っております。術後は、経口抗がん剤による補助化学療法をstage II, IIIを対象に施行し、再発症例に対しても積極的に全身化学療法を導入しております。

大腸癌

大腸癌にはD3廓清をともなう腹腔鏡下手術を標準治療としております。一方で、局所進行直腸癌に対しては他臓器合併切除を含めた拡大手術を行い、術後化学療法や放射線療法を併用して予後の向上を図っています。下部直腸癌症例に対しては側方リンパ節廓清を定型的に行っております。さらに肛門機能を温存するために内肛門括約筋切除(ISR)を症例を選んで行うようにしております。
術後はエビデンスに基づいた補助化学療法に加え、進行・再発大腸癌に対しては最新の分子標的薬を併用した全身化学療法を標準治療として施行しています。また切除可能な肺・肝転移に対しては呼吸器外科と協力して積極的に手術を施行し、良好な治療成績を得ています。

肝癌

術前診断から治療まで放射線診断・IVR科と合同で治療戦略を立て、部位や個数、患者さんの肝予備能とのバランスから手術適応・術式を決定しています。また、最近増加傾向にある転移性肝癌に対しては積極的に手術を施行し、良好な治療成績を得ています。

膵臓癌

膵頭部癌、十二指腸癌・乳頭部癌、下部胆管癌に対してCattell-Braasch法を応用して支配動脈の先行処理とmesopancreasの完全切除を目指した膵頭十二指腸切除術を施行しており、出血量の少ない安全な術式を確立しております。

急性胆嚢炎

発症早期の手術を原則としており、可能な限り腹腔鏡による手術を行っております。

鼠径ヘルニア

昨年度までは腰椎麻酔下にDirect-Kugel法を標準術式としておりましたが、今年度から原則として術後の疼痛が少ない腹腔鏡下ヘルニア手術を全身麻酔下に行うことになりました。