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TEAM & EQUIPMENT
現在、ハイブリッド手術室が2室稼働しています。高精度な血管カテーテル治療を行いながら手術が可能です。当院ではこれまでは、血管造影室と手術室は別々であったため、患者さんの移動が必要になり、迅速な対応が難しく、身体への負担もありましたが、ハイブリッド手術室ではこの問題が解決されます。また手術台も可動し、患者さんは横たわった状態のままで様々な角度の治療が可能になるので、さらに精度の高い手術が期待できます。
不整脈の治療のためのカテーテルアブレーションを、より安全にかつ正確におこなうことを、目的とした装置です。マグネットの入った専用のカテーテルを患者様の横に置かれた2台のマグネット(永久磁石)を遠隔操作で動かすことで操作しています。
通常のカテーテルに比べて、非常に柔らかいため心臓や血管の壁を傷つけることが少ないという特徴があります。迅速かつ正確なカテーテル誘導と先述の安全性の高さから、患者さんに対してのX線透視時間の短縮が期待されます。発作性上室性頻拍や心室性期外収縮・心室頻拍など、アブレーション適応のある患者さんはこの機器を用いた治療対象になりえます。特に先天性心疾患の術後などで複雑な心臓構造を有する方や静脈奇形を有する症例では通常の手技ではカテーテル操作が難しい場合があり、このシステムが非常に役立つ事があります。いずれの治療も鼠径部(=太腿の付け根)と必要に応じて頚部などから複数本のカテーテルという道具を血管から心臓の中まで進めて診断と治療を行います。局所麻酔でも可能ですが、多くの場合は鎮静剤を用いてできるだけ楽に手術を受けて頂けるようにしています。
治療の成功率は、合併する心疾患の種類や不整脈の発生源、異常な電気回路の部位によって変わってきますので一概には言えませんが、特に発作性上室性頻拍(WPW症候群を含む)では95%以上の症例で根治が可能であり、生涯に渡って発作から解放されるメリットは非常に大きいと考えられます。