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#10 世界糖尿病デー/合併症と運動療法 | 加古川中央市民病院
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今月号は『世界糖尿病デー』についてと『合併症と運動療法』をテーマにしてお話しします。11月14日は「世界糖尿病デー」です。世界に拡がる糖尿病の脅威に対応するため、2006年に国連で正式に承認された日で、世界中で糖尿病啓発キャンペーンが繰り広げられます。また、合併症を悪化させないためにも適切な方法で運動を行うことはQOL(生活の質)を保つためにも重要です。

#10 世界糖尿病デー / 合併症と運動療法

世界糖尿病デーのイベントに行ってみよう!

Q.世界糖尿病デーのイベントに行ってみたいんですが日本でもやってるんですか?

もちろん!この日は全国各地で世界糖尿病デーの趣旨に賛同した企業や観光地、病院などがブルーにライトアップされていたり、糖尿病を知ってもらうための公開講座やイベントを開催していますよ!

Q. この近所でもやってるんですか?

関西では大阪城や和歌山城等がライトアップされたり、京都ではweb上で一般市民向けの公開講座も予定されていますよ。勿論、兵庫県でも姫路城や明石大橋、当院でも2022年11月10~20日までライトアップされる予定です!

Q. そんなにたくさんの場所でイベントしてたなんて、知らなかったなぁ。でも、当日どこにいるか・・予定がまだ決まってないんだよね。

それなら!世界糖尿病デーの公式ホームページ『 https://www.wddj.jp 』を確認してみてはどうでしょう?全国各地のイベントの情報が載っていたり、糖尿病に関する動画や情報も載っているので、とっても勉強になりますよ!糖尿病の事を知って、しっかり予防をしたり、糖尿病の方への偏見が無くなれば嬉しいです。

世界で5秒に一人の命を奪う糖尿病

糖尿病は今や世界の成人のおよそ10人に1人(10.5%)、5億3700万人が抱える病です。一般的に死に至る病気との認識は薄いですが、年間に670万人以上(AIDSによる死者数に並ぶ人数)が糖尿病が引き起こす合併症などが原因で死亡しています。

合併症と運動療法

運動療法は、血糖コントロールのみでなく、合併症のリスクファクターである肥満、内臓脂肪の蓄積、脂質異常症、高血圧症、慢性炎症を改善し、またQOLやうつ状態の改善、さらには認知機能の障害の改善効果まで示されています。

神経障害になったら

末梢神経障害:足が痺れたり感覚がなくなったり、筋力が低下してこけやすくなる
お風呂上りに足首持ってぐるぐるストレッチ 踵挙げ運動 傷チェック

自律神経障害:血圧や心拍数の調整に影響
立ちくらみには急な姿勢の変更を避ける 頭の高さに注意!運動負荷はいきなり上げずに、段階的に運動負荷を上げて

網膜症になったら

運動による血圧上昇や急激な血糖低下は眼底出血を引き起こす要因となることも!!
息こらえや高負荷運動は禁忌 〇筋トレは低負荷高頻度

腎症になったら

腎臓病を合併すると筋力が低下しやすくなる!
食欲低下などから生体維持に必要なエネルギーが不足した時、タンパク質(アミノ酸)からエネルギーを得るために主に骨格筋が分解されたり、腎機能が低下することで体内に蓄積される『尿毒素』と言われる毒性物質が筋肉内の代謝変化を引き起こし、筋肉量や筋力の低下、体力の低下を引き起こします。

運動負荷
「楽である~ややきつい」

と感じる程度

酸素運動

自転車運動散歩

寝転んで脚を挙げ下げ、
足踏み運動もGood!

レジスタンストレーニング

10~20回できる強度

2~3セットを2日に1回

息は止めずに!

リハビリテーション室
理学療法士 藤原久美子
旅行が好きでコロナ禍ではもっぱら妄想旅行を繰り広げていましたが、旅先では自然と活動量も増えてくれるので、いい運動になってます♪

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