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院内で開催された糖尿病教室の内容をピックアップし、皆様へお届けします!

#27 糖尿病と薬の正しい知識

血糖値について

ご飯やパンに含まれる糖質が、おなかの中で消化されブドウ糖になります。ブドウ糖は血液に溶けて血糖となり、全身の細胞に届けられます。生きていくためには最も重要なエネルギー源です。血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の「濃さ」のことで、高すぎても低すぎてもいけません。

インスリンのはたらき

体の中で唯一、血糖値を下げるためにはたらくホルモンがインスリンです。そのインスリンが上手くはたらかず、血糖値が高い状態が続くと糖尿病に進行してしまいます。

薬のはたらき

糖尿病の治療では、「食事療法」と「運動療法」が基本となります。これら2つを行っても十分な効果が得られない場合に、薬で補助する「薬物療法」を取り入れます。

糖尿病治療で使用される薬は共通して血糖値(血液中に含まれるブドウ糖の「濃さ」)を下げる作用を持っています。

血糖値の下げ方にもいろいろあります

  • インスリンのはたらきを助ける
  • インスリン自体を補充する
  • 余分な糖を捨てる (体の内から外へ出しやすくする)
  • 糖の吸収を緩やかにする (体の外から内へ入れにくくする) など

主な副作用

薬にもいろいろな種類がありますが、副作用として共通するものは低血糖です。血糖値を下げすぎることで起こります。

低血糖は重篤になると命にかかわるため、正しく対応することが大切です。
低血糖以外にも使用する薬の特性によって、食欲不振、消化器症状、尿路の感染、放屁、強い喉の渇き、多尿、体重減少、全身倦怠感などさまざまな副作用があります。

薬物治療を行う場合は 使用する薬剤の特性を理解して正しく使用すること、副作用に注意することが重要です。

出典:日本糖尿病学会 編・著 2018-2019 糖尿病治療ガイドP.75を元に作成

シックデイについて

糖尿病患者が体調をくずしたり食事ができなかったりする時のことです。血糖値が乱れやすく高血糖だけでなく低血糖を起こす可能性もあります。シックデイから命にかかわる病態につながることもあるので注意が必要です。

主治医に相談を!

“起こったその時”に相談するだけでなく、日ごろから主治医とシックデイの対応について話し合っておくことも大切です。

  • 飲み薬は飲むべきか否か
  • インスリン注射は打つべきか否か
  • すぐに病院を受診するべきか否か など

まとめ

糖尿病は、早期発見し、適切な治療と自己管理を行いその進行を抑えることで、合併症のリスクを下げることが期待できます。

薬剤部 門脇 侑子
私たち薬剤師は他の職種と連携をとりつつ、薬物治療をより効果的かつ安全に進めていくため、日々業務にあたっています。今回は薬剤師の立場から糖尿病の薬物治療を行う上で基本となる部分をお伝えしたく、お話させていただきました。
お一人おひとり、その時々で必要な治療は異なりますので、治療の進め方についてはかかりつけ医の先生にご相談ください。

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