TEL
#16 運動で『遺伝リスク』を吹き飛ばそう! | 加古川中央市民病院
ホーム > お知らせ > Webマガジン > 糖尿病通信 > #16 運動で『遺伝リスク』を吹き飛ばそう!

#16 運動で『遺伝リスク』を吹き飛ばそう!

11月14日は『世界糖尿病デー』です。いつもより少しだけ糖尿病のことや糖尿病の患者さんのこと、治療方法などに興味を持ってみて下さい。血糖値改善のための行動は糖尿病に限らず、心血管疾患や認知症の予防等、健康な方が健康なまま過ごす為にも有効です。是非この機会に、一緒に生活習慣を見直しませんか?

  • 日本人の糖尿病患者の内約95%が2型糖尿病
  • 2型糖尿病は遺伝的素因環境的素因(食事や運動などの生活習慣)が加わって血糖値が高くなり発症

遺伝的リスクのスコアが高い人は、スコアが低い人に比べて、2型糖尿病を発症するリスクは2.4倍に上昇!

2型糖尿病を発症する遺伝的リスクのある人でも、ウォーキングなどの運動を習慣として行っていると、遺伝的リスクを打ち消し、糖尿病リスクを減少できることが、オーストラリアのシドニー大学などが約6万人を対象に行った研究で明らかになりました。

  • 1日にウォーキングなどの中強度から高強度の活発な運動や身体活動を1時間以上行っている人は、それらが5分未満の人に比べて、2型糖尿病の発症リスクは74%低下
  • 「糖尿病の遺伝的リスクは高いが身体活動量がもっとも多いグループ」に属する人は、「遺伝的リスクは低いが運動不足のグループ」に属する人に比べて、2型糖尿病を発症するリスクが低下
【参考文献】https://bjsm.bmj.com/content/early/2023/06/05/bjsports-2022-106653
「Accelerometer-measured intensity-specific physical activity, genetic risk and incident type
2 diabetes: a prospective cohort study (British Journal of Sports Medicine 2023年6月5日)」

正しいウォーキングを学ぼう!

正しいウォーキングのポイントは3つ!

  • 姿勢を整えよう
  • いつもより少し早歩きで
  • 歩くのは食後に!

視線は足元ではなく行先を見よう!

足元を見てしまうと背中まで丸くなって足が前に出にくくなります。つまづく原因にも…!

胸や足からではなくおへそから!

歩くとき、足や胸から前に進もうとしやすいですが、おへそ(腰)から前に進むようにすれば、姿勢が崩れにくくなります!

肘は軽く曲げて腕は前ではなく後ろに引くようにしましょう!

肘から後ろに引くことで、足が前にでやすくなります。

歩幅はいつもの幅から半足分だけ前に!

普通に歩くときのように軽く一歩前にだしたところから、半足分だけ前に出そう。前足のかかとが地面についた時に、後ろのかかとが軽く浮くくらいがベスト!これだけで歩行速度がUP!

食後の時間に運動をするのが最も効果的!1回の運動が短時間(5~10分)でも効果あり!家事や仕事の合間にこまめに働こう!

リハビリテーション室
理学療法士 藤原久美子
旅行が好きでコロナ禍ではもっぱら妄想旅行を繰り広げていましたが、旅先では自然と活動量も増えてくれるので、いい運動になってます♪

記事一覧