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がん集学的治療センター


当センターについて

5つの柱でがんの治療とサポートを強化いたします

 1980年代以降、日本人の死亡原因の第1位は悪性新生物(いわゆる癌)で、2人に1人が「がん」に罹るといわれています。その一方、効果的な治療法や新しい薬などが開発され「がん」は不治の病でなくなりつつあります。
 がんに対する治療は、大きく外科的治療、薬物(化学)療法、放射線療法の3つに分けることができます。一般的には転移がなく治療すべきターゲットが限られている場合には手術や放射線治療が行われますし、全身に広がっている病変や血液疾患の場合は薬物療法が主体になります。それぞれの治療法単独では効果に限界があるため、最近では2種類あるいは3種類の治療方法を組み合わせて治療効果を高める試みが広くなされています。この方法は集学的治療とよばれ、がん治療における主流となりつつあります。また、癌に対する直接の治療とは異なりますが、癌になった患者さんに対して精神的あるいは肉体的な苦痛を取り除くために緩和医療が積極的に行われるようになりました。
 がん集学的治療センターは、新病院開院時から当院の5大センターの一つとして手術療法室、薬物療法室、放射線療法室、緩和ケア室、がん相談支援室を5つの柱として癌の治療にあたっています。治療の選択に迷う症例では、関連する診療科の医師、薬剤師、がん専門看護師、リハビリ部門のメンバーが参加して症例ごとに最善の治療法を決定すべくキャンサーボードとよばれる検討会を行っております。さらに当院受診の有無にかかわらずだれでも無料で利用できるがんの相談窓口としてがん相談支援室を整備するとともにがん患者さん同士が思いを共有し悩みが解消できるようにがんサロンを定期的に開催して、がんに悩む地域住民が少しでも減るように体制を強化しております。
 当院は地域がん診療連携拠点病院ですので、がん集学的治療センターが中心となってがん治療に対する講習会や地域の医療機関と連携した研究会を行うことで東播磨地域の癌治療の中核として治療成績の向上に努めたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

           加古川市民病院機構 理事
           加古川中央市民病院 副院長・がん集学的治療センター長   金田 邦彦

 

 



手術療法室

 固形がん治療の3大治療法として、手術療法、放射線療法、化学療法があげられます。この手術療法室では、メスなどを用いた手術でがん組織を切除する治療を行います。がん細胞を取り残さないように、がん組織の周りの正常組織を含めて切除します。5大がん(胃がん、大腸がん、乳がん、肝がん、肺がん)や泌尿器がんなど、各診療科の専門医師が手術を行います。当院では13室の手術室が稼働しており、麻酔科医師をはじめ専門スタッフの管理と協力のもと、安全かつ円滑に手術が進められています。2018年度に当院で行ったがんの手術件数は年間1400件を超えており、さらに多くの手術治療ができるよう手術室の増室を予定しています。

 近年、胸腔鏡や腹腔鏡を用いた低侵襲手術の割合が増えています。当院では3D内視鏡システム2台、4K内視鏡システム1台を含む計6台の内視鏡システムが使用でき、精密で出血の少ない安全な手術が可能となっています。

 

 


 ロボット支援下手術についても、泌尿器科では前立腺がんに導入済みであり、良好な治療成績を上げています。今年度(2019年度)からは消化器外科においても直腸がんに対して、ロボット手術を開始しました。ロボット手術では拡大された3D画面上で操作ができ、多関節機能により機器の自由度が高く、人間には不可能な角度でのアプローチが可能となります。人間の操作による手ぶれを補正する機能も搭載されており、縫合操作が容易になるなどの利点もあり、さらなる治療成績の向上が期待できます。

 

 



放射線療法室


放射線治療科の特徴

  放射線治療科は2019年に新設されました。現在、医師3名(常勤医師1名、非常勤医師2名)で診療にあたっています。また、放射線治療には、診療放射線技師4名(うち医学物理士資格取得2名、放射線品質管理士資格取得3名、放射線治療放射線専門技師資格取得3名)、外来看護師2名(うちがん放射線療法看護認定看護師1名)、検査作業補助員1名が携わっています。
 当院では3次元放射線治療(3DCRT)、呼吸同期を用いた体幹部定位放射線治療(SBRT)などを行っています。さらに、脳定位放射線治療(SRS・SRT)に関しても準備を進めています。
患者さんに最適な放射線治療を安心して受けていただけるよう努めてまいります。

放射線治療とは

 放射線治療は、がん治療の3本柱「手術」「薬物療法」「放射線治療」のひとつであり、がんを治す(根治照射)あるいはがんによる症状を緩和する(緩和照射)目的で行います。また、手術や薬物療法と組み合わせて行うこともあります。放射線治療の特徴としては、臓器をそのまま残し機能・形態の温存ができる、からだへの負担が少ないなどがあります。
 放射線治療の技術は急速に進歩しており、早期がんの一部に対しピンポイントで放射線を当てたり、画像誘導放射線治療によって腫瘍のずれを最小限に抑えたりするなど、効果を高め副作用を少なくする工夫を行っています。

対応可能疾患

■根治照射 肺がん、食道がん、前立腺がん、
 乳がんの術後照射など

 

■緩和照射 がんによる疼痛、通過障害、出血など


放射線治療の副作用

 放射線治療中または治療終了後数か月のうちに現れる副作用として、倦怠感、食欲不振、皮膚炎、
放射線肺臓炎、食道炎などがあります。治療する部位・照射方法によって副作用は異なります。

地域医療機関の先生方へ

 放射線治療科は2019年に新設となりました。当科では、さまざまながんに対する放射線治療を行っています。乳がん・前立腺がん・肺がん・食道がんに対する根治照射、および、がんによる疼痛、通過障害、出血などに対する緩和照射が施行可能です。開院時に導入した放射線治療装TrueBeam(トゥルービーム)により、体幹部定位放射線治療(SBRT)といった精度の高い放射線治療も行っています。適応に迷われる場合でもご相談いただきたいと思います。

当院の使用放射線治療器について

高精度放射線治療装置 TrueBeam

 当院の放射線治療器 TrueBeamは2016年8月より稼働しております。

■画像誘導放射線治療(IGRT:Image Gaided Radio       Therapy※)が可能で複雑な高精度放射線治療にも

   対応できる革新的な放射線治療システムです。
■6軸治療寝台を用いて、照射位置を理想の照射位置

   へ補正することで、高精度な治療を提供します。
■従来の機種よりも治療時間の短縮が可能となり
   患者負担の軽減につながっています。

 


※画像誘導放射線治療(IGRT)

高精度放射線治療などの補助技術として行うのが画像誘導放射線治療(IGRT)です。

オンボード・イメージャーで得た画像を用いて、骨照合・腫瘍位置照合を行うことで誤差が少なく安全性が高い治療を提供しています。



高精度放射線治療を支える動体追跡システム SyncTraX FX4

 当院では高精度放射線治療を支援する動体追跡システムSyncTraX FX4(シンクトラックス エフエックスフォー)を導入しています。
 
腫瘍の近くに埋め込まれた極小マーカーをリアルタイムに追跡し、腫瘍の動きに合わせた治療を放射線治療装置『TrueBeam』と連動することで、さらなる高精度な放射線治療が可能となりました。
 

 

 


動体追跡放射線治療とは・・・・
 従来の放射線治療では、呼吸性移動がある腫瘍は動きのある範囲すべてに放射線を照射していたため、正常組織にも多くの放射線が照射されていました。 
SyncTraX は腫瘍近傍に埋め込まれたマーカーの位置を画像上で追跡し、マーカーが所定の位置に存在する場合のみ腫瘍へ向けて放射線を照射します。よって、腫瘍により集中して照射することが可能となり、副作用のリスクを抑えることができます。


品質管理


 当院では、週に一度の頻度で放射線治療装置から照射される放射線量の出力測定および線量校正を行っています。線量校正とは、放射線治療装置の放射線量を管理する作業で、放射線治療を行う上で基本となる重要な項目です。当院では、放射線治療用照射装置の基準条件における放射線量に対し、第三者評価機関である公益財団法人医療原子力技術研究振興財団によって、放射線量が適切であると評価されています。

 また、治療精度を担保するため、QA(品質保証)/QC(品質管理)を行っており、臨床使用する上で問題のないことを定期的に確認しています。

 


検証

 放射線治療において患者さんに照射される放射線量は、薬剤の投与量と同様に非常に重要なものです。放射線は目に見えず、身体で感じることも出来ないため、放射線治療専門医の処方する放射線量が患者さんに確実に照射されているのかを確認する事は必要不可欠です。当院では、様々な測定方法を用いることで放射線量の測定を行い、放射線治療の精度管理を行っています。
 さらに、放射線治療を行う全症例に対して、安全に放射線治療が可能かどうか治療前に検証作業を行います。検証とは、治療計画装置(シミュレーター)と実際に照射される放射線量や線量分布の相対比較を行い、誤差がどの程度になるか確認する作業です。放射線治療において、治療計画装置から出された結果は理論値であり、他の検証機器やデータで確認が必要になります。もし、理論値と実測値に乖離が生じた場合には、医師に報告し治療計画の見直しを行い安全に治療を遂行いたします。

 



放射線治療担当看護師より

 放射線治療室において看護師は、患者さんが不安なく安心して放射線治療が完遂できることを目的として活動しています。
 活動内容として、患者さんの身体的・精神的・社会的背景を理解した上での意思決定支援、放射線治療に伴う不安への介入、有害事象の予防や症状緩和へのセルフケア支援、照射期間中における医療的ケアの提供を行っています。最近では、仕事をしながら放射線治療を受ける患者さんも増えており、ライフスタイルを尊重した支援も行っています。患者さん一人一人に声掛けを行うことで表情や言動・声のトーンなど体調の変化から異常の早期発見、個別性に合わせた対応するよう心がけています。
 スタッフ全員で患者さんに寄り添った看護の提供ができればと思います。

治療実績

 

診察日

放射線治療担当医師


スタッフ一同、笑顔でお迎えいたします。


薬物療法室

がん薬物療法の変遷

 集学的治療の進歩により、全がんの3年生存率(2012年)は67.2%、5年生存率(2009-2010年)は58.6%にまで上昇しています。その中でも、がん薬物療法の進歩は目覚ましく、殺細胞薬を用いた従来の化学療法(いわゆる抗がん剤)から分子標的療法や免疫療法へと、その内容は大きく変わりつつあります。分子標的療法で用いられる分子標的薬は、がん細胞に特有の分子(タンパク質)や遺伝子を狙い撃ちすることで、主にがん細胞に作用します。一方、免疫療法で用いられる免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞に直接作用するのではなく、がん細胞を攻撃する免疫細胞の働きを高めることで、間接的に抗がん作用を発揮する薬剤です。
 世界最初の抗がん剤は、1943年第二次世界大戦中に毒ガスとして作られた、ナイトロジェンマスタード(アルキル化薬)です。その後、1950年代に抗腫瘍性抗生物質・代謝拮抗薬・微小管阻害薬が開発されます。ただし、これらのがん細胞のみならず全ての細胞に対して障害を与える細胞障害性抗がん剤の開発は、1990年以降減少します。代わりに、1990年以降は分子標的薬の開発が進みます。2014年には免疫チェックポイント阻害薬が使用されるようになりました。米国FDA(食品医薬品局)における抗悪性腫瘍薬の承認件数は、2000年を境に、それ以前は細胞障害性抗がん剤が、それ以降は分子標的薬が、承認の大部分を占めています。

当院におけるがん薬物療法とチーム医療

 近年、がん薬物療法の多くが外来にて実施され、点滴抗がん薬を投与する場合、当院では2階23番ブロックの通院治療室で行われています。

 

 


認定看護師を含む8名の看護師が常駐しており、様々な種類の抗がん薬治療に幅広く対応しています。

側には調剤室も設置され、常時3名の薬剤師により、当院で行われる全ての点滴抗がん薬のミキシングが行われています。

 

 


これらがん薬物療法の治療強度を保つため、当院では平日の祝祭日も休むことなく通院治療室での治療を行っています。また9階東病棟には、10床の無菌治療室が設置されており、そこでは多くの白血病治療や造血幹細胞移植が行われています。

入院で行われる治療の際には、理学療法士や作業療法士、管理栄養士などが連日患者さんのもとを訪れ、安全な治療の継続に関わるだけでなく、早期の社会復帰に繋がるようなサポートが行われています。

 

 


 がんの病期(ステージ)や治療歴に応じて、エビデンスに基づいたがん薬物療法(標準治療)が選択されます。ただし、根治を目指すものから症状緩和を計りながらがんとの共存を目指すものまで、患者さんや疾患毎に、治療目標や許容される副作用は異なります。当院では、定期的にキャンサーボード(多職種カンファレンス)が開催されており、手術や放射線治療の他、患者さんにとって最善のがん薬物療法の治療レジメンが決定されています。


個別化治療

 近年、がんの原因となっている分子(タンパク質)や遺伝子などに働く分子標的薬(免疫チェックポイント阻害薬を含む)の開発が盛んになっています。それに伴い、これまで胃癌や肺癌などがんの種類別に行われていた臓器別治療から、がんの遺伝子変異や個人の特徴に合わせた臓器横断的な個別化治療が行われるようになってきました。

 「がん遺伝子検査」は、がんの診断のみならず、治療前に抗がん薬の治療効果や副作用を予測することを目的に(コンパニオン診断)、当院でも多くのがん患者さんに対して広く行われており、個別化治療に役立てられています。

 がんで認められる遺伝子変異の多くは、がん細胞に特有の後天的な異常です(体細胞変異)。しかし、全がんの数%程度に認められる家族性腫瘍の患者さんでは、生まれつき全ての細胞にがん発症の原因となる遺伝子変異が認められ(生殖細胞系列変異)、その異常は親から子へと受け継がれていきます。遺伝性乳癌・卵巣癌症候群リンチ症候群が代表的な家族性腫瘍であり、当院ではそれぞれに対するコンパニオン診断も行っています。また異常が見つかった場合、当院には遺伝専門医や遺伝カウンセラーによる遺伝カウンセリングを行う体制も整えられています。

 「がんゲノム医療」も個別化治療の一つですが、全てのがん患者さんが対象となるわけではなく、標準治療がない、あるいは一連の標準治療を既に終了した難治性固形がんの患者さんが対象となります。そこで行われる遺伝子検査は、通常1種類の変異を調べる「がん遺伝子検査」とは異なり、生検や手術などで採取されたがんの組織を用いて、複数の遺伝子(数十~数百)を同時に調べる「がん遺伝子パネル検査」が行われます。仮にある特定の遺伝子変異が見つかった場合には、その異常に効果が期待できる抗がん薬がないか、複数の専門家で構成された委員会で検討されます。現在、「がん遺伝子パネル検査」は、がんゲノム医療中核拠点病院、あるいはがんゲノム医療連携病院でのみ実施可能です。

  中核病院・連携病院一覧のPDF


 「がんゲノム医療」をお考えの場合、まずは担当医とご相談下さい。



診療実績

 2018年度通院治療室で実施されたがん薬物療法のべ件数(ホルモン療法・支持療法を含む)は8000件を超えており、兵庫県下では大学病院に次ぐ診療実績となっています。

また、通院治療室で実施されたがん薬物療法の約6割が、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を使用したものであり、特に後者の占める割合は年々増加しています。

 診療科別の2018年度がん薬物療法のべ件数は、外来では乳腺外科(1710件)・消化器外科(1422件)・腫瘍・血液内科(1158件)の順に多く、


入院では腫瘍・血液内科(702件)・呼吸器内科(570件)・消化器内科(160件)の順に多くなっています。

 固形がんと血液がんでは、その治療内容は大きく異なります。固形がんでは、手術やがん薬物療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療を行うことで、長期生存を目指します。一方、白血病・悪性リンパ腫などの血液がんに対しては、がん薬物療法が治療の主体であり、時に造血幹細胞移植を併用することで長期生存を目指します。

 地域の中核病院として、最新の治療も当たり前のように提供できる環境作りを心掛け、多職種チームが一丸となって、東播磨医療圏域のがん生存率向上を目指しています。


緩和ケア室

緩和ケアとは?

「緩和ケア」という言葉を聞くとどのようなことを想像しますか?「最後の手段?」「治療ができなくなった人が受ける医療?」などを連想されていませんか?  体の辛さ、気持ちの辛さを我慢しなくてはいけないと思っていませんか?  
緩和ケアとは、がんや命にかかわる病を抱える患者さん、ご家族に対して、病気が分かった時から、痛み、だるさ、息苦しさ、不安、気分の落ち込み、イライラなどのこころの問題、日常生活への不安や、生きる意味など様々な問題による辛さを和らげるためのケアです。様々な辛さを和らげることで、日常生活への支障を最小限にし、病気と付き合いながら療養生活を送るための治療です。

緩和ケアはいつから受けるもの?

緩和ケアは、治すための治療ができなくなってから始めるものではありません。緩和ケアとは、治すための治療と並行して行われる治療です。身体や心などのつらさが大きいと、体力を消耗することにより、治療を続けることが難しくなります。そのため、命にかかわる疾患と診断されたときから、「つらさをやわらげる=緩和ケア」を始めることが大切です。また、早い段階から緩和ケアを受けた場合、生活の質(QOL)が改善され、予後にも良い影響があるという調査報告もあります。


緩和ケアチーム

緩和ケアチームは、病気がわかったその時から“あなたがあなたらしく”生活が続けていけるよう、患者さんとご家族をサポートします。主治医や看護師とともに患者さんやご家族の辛さが軽減できるよう一緒に考えていきます。緩和ケアチームは、からだの担当医師、こころの担当医師、看護師、薬剤師、作業療法士、管理栄養士など様々な職種で構成されています。

 

緩和ケアを受けるには?

入院中の緩和ケア

体や心の痛みが続く時には、緩和ケアチームが主治医、病棟スタッフ、ソーシャルワーカーと共に、患者様とご家族が病気に向き合いながら療養生活が送れるようにお手伝いします。

<対象> がんなどの病気に伴う体や心の辛い症状がある患者様、ご家族
<サポート内容> *症状緩和(痛み、体の怠さ、腹部のはり、吐き気、食欲不振、不安など)
                        *在宅療養、療養型病院、緩和ケア病棟の調整 *療養生活、在宅介護 など
<ご依頼方法> 緩和ケアチームのサポートをご希望される場合には、主治医や病棟看護師へお声掛けください。 


 

通院中の緩和ケア(緩和ケア外来)

通院中の患者様に対して、緩和ケアチームが行う外来です。緩和ケア外来では、がんなどによる病気に伴う辛さをやわらげるお手伝いをしています。

<対象> 当院に診療を受けている診療科をお持ちの患者様、ご家族
<主な診療内容>
●症状緩和(痛み、体の怠さ、腹部のはり、吐き気、呼吸困難など)
●患者様やご家族の心の辛さへの対応
●入院中に緩和ケアチームが介入しており、継続診療
●緩和ケア、緩和ケア病棟に関する相談   など
<外来受診を希望する場合>  緩和ケア外来を受診するには、主診療科(診療を受けている診療科)が必要となります。緩和ケア外来の受診を希望する場合には、主治医へ受診希望をお伝えください。 *

*当院には、緩和ケア病棟はありません。必要に応じて他院の緩和ケア病棟や、在宅医(往診医)と連携し、継続して緩和ケアが受けられるよう支援します。



緩和ケアチームからのメッセージ

近代ホスピス運動の先駆者であるシシリーソンダースの言葉にこんな言葉があります。

「あなたはあなたのままで大切です。あなたの人生の最後の瞬間まで大切な人です。ですから、私達はあなたが安らかに死を迎えられるだけではなく、最後まで生きられるように最善を尽くします。」

 当院の緩和ケアチームでは、一人一人の患者さんとご家族と真摯に向き合い、体の辛さだけでなく、心の辛さなども軽減できるように努めます。疾患により様々なことを我慢せず続けられるよう、これまでと同様に生活が送れることを目標にお手伝いします。


がん相談支援室

がん相談支援室のご案内

 当院では、がんでお悩みの患者さんやご家族の方が安心してご相談いただける窓口として「がん相談支援室」を設置しております。

 がん相談支援室では、がんに関する不安や悩み、誰にも打ち明けられない気持ち、病気に対する疑問など、さまざまなご相談をお受けしています。どこに相談したらよいかわからないとき、療養上の支援が必要なときなど、お気軽にご相談ください。看護師や社会福祉士などの専門スタッフが患者さんと一緒に不安や悩みについて考えます。

 なお、相談内容は患者さんの許可なく医療者に伝えることはありません。秘密厳守でご相談に応じますので安心してご利用ください。また、匿名での相談もお受けしています。

ご相談内容

例えば、こんな時にご相談ください

ご相談方法

対象 がんの患者さん・ご家族など
当院の患者さんやご家族はもちろん、当院かかりつけでない方もご利用いただけます。
受付時間 平日:8時45分~17時
相談時間 電話でのご相談は、約10分程度かかります。
対面でのご相談は、約30分程度かかります。
相談料 無料でご利用いただけます

○ 当日実際に空いているかどうかはお電話頂けると確実です。

直接お越しいただく場合

 1階正面玄関から入って左手にある、患者相談窓口で受付ください。
 がん相談支援室の利用状況によっては、日を改めて予約が必要な場合があります。ご了承ください。

電話でご連絡いただく場合

 お問い合わせ先:079-451-5500(代表) 担当者にお繋ぎします

場所

がんサロンについて

 

 


 当院では2017年7月より、がん患者さんやそのご家族を対象に『がんサロン』を開催しています。 がんサロンとは、同じ体験をしている仲間同士で不安や悩みについて話し合ったり、副作用への対応や食事の工夫など経験を共有し合ったりすることで、安らぐための場所です。 当院のがんサロンは、がんに関する勉強会と患者・家族の交流会の2部構成となっており、毎月第3火曜日の14時から15時30分に開催しています。愚痴でもよいので 、ほっと一息つきに来てみませんか?

見た目に関する相談会を開催します

 抗がん剤治療などの、がん治療による外見上の変化にお悩みではありませんか?
見た目に関する相談会では、がん治療によって生じる脱毛へのケアや、爪・肌へのケアなどについてご案内しております。  
 医療用ウィッグのご試着・ご相談も出来ますので、治療中の方やこれから治療を始められる方など、お気軽にお越しください。

がんについての各種情報(リンク集)

各種がんに関する解説、診断・治療法、がんに関する用語についてのリンク集です。

 ● がん情報サービス

 ● 兵庫県がん診療連携拠点病院

 ● ひょうごがん患者連絡会(患者会情報)

 ● 兵庫県がんサロン

 ● がん制度ドック
    がんと診断された方の公的・民間医療保険制度を検索できるサイトです

 ● 意思決定の進め方

がん地域連携パス

地域連携パスとは

「地域連携」とは、患者さんを中心に地域の医療機関と情報交換を行い、より良い医療と安全を提供する仕組みです。『地域連携パス』は、関係する医療機関が一緒に作った“地域連携計画書”のことです。

地域連携計画書(地域連携パス)

地域連携パスは、かかりつけ医と加古川中央市民病院とが連携し、役割を分担して患者さんの治療にあたります。
日々の診察と薬の処方をかかりつけ医、節目の診察を加古川中央市民病院が担当しますが、治療は共通の連携計画書にそって行われるので、同じ診療方針で治療を受けられます。
また、患者さんの診療情報は、かかりつけ医や加古川中央市民病院などの関係する医療機関で共有しますので、患者さんは必要な治療をスムーズに受けることができます。

患者さんのメリット

かかりつけ医と加古川中央市民病院とを定期的に受診することで、患者さんの主治医が複数になる(味方が増える)と考えることができます。

■異常の早期発見やきめ細かな対応が、複数の担当医、看護師、薬剤師等のチームから受けられます
■通院時間や交通費など、患者さんの負担軽減も望めます
■重複した検査・投薬が避けられます

地域連携パスを利用することで、患者さんやご家族のお話をもっとお聞きできるようになるものと考えています。

実際の地域連携計画書(医療者用)はこちら

地域連携パスの流れ(連携医療機関決定まで)

連携ノートの使い方

連携ノートには、以下の内容が綴られています。

1.私の診療情報
2.決定した連携医療機関の一覧と連絡先
3.地域連携計画書(患者さん用連携パス)
・5年~10年先までの診療の計画をたてたものです。「いつ・どこを受診するのか」といった予定が一目でわかるほか、検査結果なども記入できるようになっています。
4.自己チェックシート(任意)
・患者さんの手術後の体の状態をチェックする用紙です。
5.おくすり手帳(任意)

患者さんの状態や思いは「連携ノート」を通して情報交換を行います。
連携ノートは、患者さんと医療機関が連携して患者さん中心の治療を切れ目なく続けるための貴重な資料です。
患者さんの個人情報が含まれますので、患者さんご自身でしっかりと管理していただく必要があります。

※医療機関を受診される際には、忘れずにお持ちください。

実際の連携ノート(患者さん用)はこちら


医療機関の方へ

がん地域連携パス
 がん地域連携パスを活用することで、地域の開業医の先生方と加古川中央市民病院が協力して情報交換を行い、安心で室の高い医療を提供する体制を構築することを目指しています。また、患者さんにとってご自身の治療計画や経過の把握、かかりつけ医の手厚い診療による不安解消にもつながります。
 当院では「がん診療における地域連携パス」兵庫県統一版を一部カスタマイズし、術後比較的病状が安定する患者さんに、地域連携パスを用いた経過観察をお願いしています。
これらの趣旨にご賛同いただき、がん地域連携パスの参加をご希望される方は地域連携室までご連絡ください。


がん登録

がん登録とは

 がん登録とは、がんの診断、治療、経過などに関する情報を集め、保管、整理、解析する仕組みのことです。
毎年どのくらいの方が新たにがんと診断され、どのような治療が行われているか、がんと診断された方がその後どのくらいの割合で生存・亡くなっているかといったことを調査するために特定の情報を収集・登録することを指します。

 

全国がん登録とは

  全国がん登録とは、日本でがんと診断されたすべての人のデータを、国で1つにまとめて集計・分析・管理する新しい仕組みです。
がん診療連携拠点病院においては、2013年12月に「がん登録等の推進に関する法律」(以下「がん登録推進法」という。)が成立し(2016年1月施行)、この中で『病院において、がん医療の状況を適確に把握するため、がんの罹患、診療、転帰等に関する情報を記録し、保存すること』と定められており、これに基づき院内がん登録を行っています。
 集められた情報は、県に提供することにより県や国のがん医療対策のために活用されています。

 

院内がん登録とは

 院内がん登録とは、当院で診断、治療された全てのがん患者さんについての受診経緯・がんの種類・治療内容・生存状況に関する情報を、登録・管理する仕組みです。
 がん登録推進法および院内がん登録の実施に係る指針では、専門的ながん医療の提供を行う病院、その他の地域におけるがん医療の確保について院内がん登録を実施するように求められています。
またがん診療連携拠点病院に指定された医療機関は、院内がん登録の体制の整備を通じて施設の実態を把握し、さらに国レベルでのがん対策の進捗を評価するために、そのデータを国立がんセンターがん対策情報センターに提出することが指定要件として定められています。

 

登録範囲及び項目の内容

 国立研究開発法人国立がん研究センターが定める「がん診療連携拠点病院院内がん登録標準登録様式」において定義された標準項目について登録を行う。(詳細な項目内容については、国立がん研究センターのホームページよりご確認ください)

 

がん登録情報の利用

・ 国立がん研究センターが実施する院内がん登録の全国集計へのデータ提供

・ 全国がん登録へのデータ提供
・ 院内のがん患者の罹患、診療、転帰等の受療状況の把握
・ 院内がん患者の生存率の算出、予後調査
・ 当院のがん診療に対する医療活動の評価及び研究 等


院内がん情報セキュリティポリシー

 地方独立行政法人 加古川市民病院機構 加古川中央市民病院は、当院が保有する院内がん情報の安全性を確保し、安心して受診いただくために、情報セキュリティに関する当院の取り組み方針として院内がん情報セキュリティポリシーを定める。

1)院内がん情報のシステム運用責任者の配置
    院内がん情報保護および適切な管理を行うため、「がん情報システム責任者」を設置する。
    がん情報システム責任者は、当該がん登録を担う医療業務部長を責任者とする。

2)院内がん情報の担当者の限定
    院内がん情報の担当者は、院内がん登録を担う医療業務部長が担当者を任命する。

3)院内がん登録システムへのアクセス制限
    院内がん情報に係る不正アクセス・情報漏えい・改ざんなどの事故を防止するため、
    組織的なセキュリティ対策を実施するとともに、利用者登録を行いデータやシステムへの
    アクセスを徹底管理する。

4)院内がん登録システムからのデータ抽出
    院内がん登録システムからデータを抽出する場所は、原則として業務部門内とし、
    一時的な来訪者については、日時・氏名・所属など入退の記録管理を行う。 

5)院内がん情報の業務委託先の管理体制強化
    業務委託契約を締結する際には、業務委託先としての適格性を十分に審査し、
    当院と同等以上のセキュリティレベルを求める。
    また、これらのセキュリティレベルが適切に維持されていることを確認・指導を行う。

6)院内がん情報のセキュリティ教育の実施
    職員に対して、情報セキュリティ意識の向上を図るとともに、
    院内研修および外部研修へも積極的に参加し、
    適切な管理を実行するための教育・研修を継続的に実施する。

7)院内がん情報の運用管理規定
    院内がん情報の個票情報が含まれる情報機器は原則として所定の位置より
    移動・持ち出しをさせないこととする。
    また、運用管理規定は当院が規定する『医療情報システム運用管理規程』に基づくこととする。

 

がん登録及び予後調査等への協力のお願い

当院は、「がん登録等の推進に関する法律」に基づき「院内がん登録」および「全国がん登録」を行なっています。また診断から一定期間、がん患者さんの治療後の経過を把握するための調査も併せて行っており、ご協力をお願いすることとなります。主旨をご理解の上、何卒ご協力の程よろしくお願いいたします。

尚、ご協力をいただけない場合は、『協力拒否申請書』の提出をもって協力拒否したものとさせていただきます。申請がない場合は診療申込をもって、同意戴けたものとさせていただきます。詳しくは、がん登録及び予後調査等への協力のお願いをご確認ください。


個人情報保護について

 個人情報(氏名、住所、メールアドレス等により特定の個人を識別できる情報)については、加古川市民病院機構個人情報保護規定及びがん登録等の推進に関する法律内の第三十三条(秘密保持義務)及び第三十四条(その他の義務)に則り、所管の部署が厳重に管理し、漏えい、滅失及びき損の防止に適切な対策を講じます。

 

がん登録調査データ

※ 当該件数は、当院の院内がん登録の件数です。国立がん研究センターが公表している全国集計とは異なります。

がん登録数推移(年別)

部位別がん登録件数

年齢別がん登録件数(年別)

男女別部位別がん登録件数(年別)


資料・パンフレット

がん集学的治療センターが作成したパンフレット・冊子です

痛みの日記帳

痛みはご本人にしかわからない症状です。

医師や看護師に痛みを伝える際、
この日記帳を活用してください。


 


がんと診断を受けた方へ

この冊子はがんと診断を受けた方が体験する悩みや
つらさについて当院でどのようなサポートを
受けることができるかについてご紹介しています。



地域がん診療連携拠点病院

地域がん診療連携拠点病院について

当院は令和2年4月1日、地域がん診療連携拠点病院の指定を受けました。

 

厚生労働省は、全国どの都道府県でも質の高いがん医療を提供することができるよう、地域におけるがん診療連携を推進するための中核となる病院として全国に402箇所(令和2年4月1日現在)のがん診療連携拠点病院を指定しています。 その内訳は、都道府県がん診療連携拠点病院51箇所、地域がん診療連携拠点病院(高度型)47箇所、地域がん診療連携拠点病院275箇所、地域がん診療連携拠点病院(特例型)26箇所、特定領域がん診療連携拠点病院1箇所、国立がん研究センター2箇所となっています。

 

 

地域がん診療連携拠点病院の役割

 指定を受けた医療機関においては、専門的ながん診療の提供、がん医療に従事する医師等に対する研修、がん診療における病院・診療所等の地域連携協力の体制構築や患者又は家族に対する相談支援及び情報提供等を行っています。

 

診療機能
集学的治療(外科手術、抗がん剤治療、放射線治療等を組合わせた治療)の提供
緩和ケアの提供体制

診療ガイドラインに準ずる標準的治療等の提供

病病連携・病診連携の協力体制

セカンドオピニオンの提示体制

医療従事者

がんの専門医の配置(抗がん剤、病理診断、放射線)

専門的な医療従事者の配置(看護師、薬剤師、放射線技師等)

研修の実施体制

がん医療に携わる医師を対象とした緩和ケアに関する研修の実施

地域の医療機関の医療従事者も参加する合同のカンファレンス定期的開催

情報の収集提供体制

がん相談支援センターの設置

院内がん登録の実施

集学的治療等及び標準的治療の広報、臨床研究等の概要及び成果、治験についての広報


 

 

兵庫県下の地域がん診療連携拠点病院

 令和2年4月1日現在、兵庫県には16箇所の地域がん診療連携拠点病院があります。 当院は東播磨医療圏の地域がん診療連携拠点病院に指定されました。


二次医療圏 地域がん診療連携拠点病院
神戸
神戸大学医学部附属病院
神戸市立医療センター中央市民病院
神戸市立西神戸医療センター
阪神
関西労災病院
兵庫医科大学病院
近畿中央病院
市立伊丹病院
東播磨
兵庫県立がんセンター
加古川中央市民病院
北播磨 西脇市立西脇病院
播磨・姫路
姫路赤十字病院
姫路医療センター
赤穂市民病院
但馬 豊岡病院
丹波 兵庫県立丹波医療センター
淡路 兵庫県立淡路医療センター

なお、全国の地域がん診療連携拠点病院については、厚生労働省ホームページをご参照ください。




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